近畿日本鉄道・藤井寺駅
(近畿日本鉄道南大阪線)
所在地:藤井寺市岡2−7−18  TEL :072−955−0037
         交通:府道12号(堺大和高田線)岡2丁目交差点から南へ約330m(北口)
            府道186号(大阪羽曳野線)・藤井寺第2号踏切南から西へ約450m(南口)
            近鉄南大阪線・阿部野橋駅から準急行電車で約13分
藤井寺駅 藤井寺駅
藤井寺駅前の様子(駅南口 南西から)
  駅舎は橋上駅になっていて、南口と北口があ 
  藤井寺駅(北西側ビルより)
     写真左端が駅北口。写真の左側部分は
    ロータリーになっていて、近鉄バスの停
    留所とタクシー乗り場がある。
     中央部の遠景最後方に
二上山(にじょうざん)
    が見える。
  り、それぞれの東西に昇降階段がある。駅南側
  は府道190号で、近鉄バスの乗降場とタクシー
  乗り場がある。南西側は、市内で2箇所しかな
  いスクランブル方式の藤井寺駅西交差点で、近
  くにある高校の生徒の利用も多い。
乗降客数の多い藤井寺駅
 藤井寺駅近畿日本鉄道・南大阪線にある駅で、藤井寺市の玄関口とも言える駅です

大阪線は大阪阿部野橋駅を始発地として、奈良県橿原市の橿原神宮前駅までの路線です。さ
らに、橿原神宮前駅からは吉野線に接続していて、桜で有名な吉野山の吉野駅までつながっ
ています。また、橿原神宮前駅からは奈良線京都線に接続する橿原線が北へ向けて出てお
り、途中の大和八木駅では大阪線にも接続しています。
 藤井寺駅は南大阪線の途中駅で
各駅停車の普通電車と準急電車しか止まりませんが、1
日の乗降客数は南大阪線では大阪阿部野橋駅に次いで2番目です。ターミナル駅で別格の阿
部野橋駅を除けば、藤井寺駅が最も乗降客数の多い駅なのです。藤井寺市が住宅都市化して
人口が急増したことに加え
隣接する羽曳野(はびきの)の住宅地からの利用者もたいへん多い
のです。準急電車に乗れば
阿部野橋駅までは13分で行くことができます。ベッドタウンと
なった藤井寺市・羽曳野市の各地から、藤井寺駅に利用客が集中していると言ってよいでし
ょう。
 かつて藤井寺駅の近くに近鉄
藤井寺球場があった時には、プロ野球の近鉄バファローズ
の公式戦が開催されていました。試合が終わると、帰路につく大勢の人々が一度にゾロゾロ
と藤井寺駅に向かって行く光景が見られました。

大正年間の開業
 乗降客数が多く藤井寺市の玄関口ともなっている藤井寺駅ですが、駅ができたのは市内で
は2番目です
最初にできた駅は道明寺(どうみょうじ)で、1898(明治31)年のことでしたこの時
開業した区間
古市(ふるいち)柏原(かしわら)間で、その中間駅が道明寺駅です。この路線の
中の道明寺駅−柏原駅間が現在の道明寺線です。今は短い支線となっている単線の道明寺線
ですが、南大阪線では最も早くできた区間なのです。それだけではなく、後にいくつもの会
社が合併してできた近畿日本鉄道の全路線の中でも、最も古い路線なのです。ということは
道明寺駅は最も歴史の古い駅の一つということなのです。
 藤井寺駅ができたのは、道明寺駅に遅れること
241922(大正11)年のことでした。この
年の4月、道明寺から
布忍(ぬのせ)まで区間が延伸されます大阪市の天王寺への接続を目指
したのです。当時の藤井寺村の玄関口として、また、西国三十三所観音霊場第五番の
葛井寺
(ふじいでら)
参拝への入口として、鉄道の駅が誕生しました。1年後の翌大正12年4月、布忍駅−
大阪天王寺駅(現阿部野橋駅)間が開業し、藤井寺村と大阪市が直結されました。この時の鉄
道会社名は「大阪鉄道(大鉄)」といいました。後に近畿日本鉄道となる会社の一つです。そ
して、さらに1年後の大正13年6月に
、3番目の駅である土師ノ里(はじのさと)駅が開業しました。
こうして南大阪線の原型ができていったのでした。

新しくなった藤井寺駅−2代目は橋上駅
 現在の藤井寺駅は、1974(昭和49)年11月に完成した2代目です。前年に
それまで多くが
ため池や田畑だった駅の北側に大型スーパーが開店し、駅の北側に府道・堺大和高田線から
藤井寺駅前に入る新しい道路が造られました。それに合わせて、藤井寺駅は西へ50mほど移
動して改築されたのです。この時に藤井寺駅は現在の橋上駅の姿に変わりました。前の藤井
寺駅は地上駅だったので、上下線のホームが地下道でつながっていました。地下道は閉鎖さ
れて今もホームや線路の下に眠っています。橋上駅になったことで、南口と北口の出入口が
それぞれ2箇所ずつになり、いろいろな方向から出入りしやすくなりました。
 翌1975年6月には北駅前広場(ロータリー)ができ上がり、近鉄八尾駅行き定期バスの乗り
場がこちらに移転して、旧駅南側のバス停の混雑が緩和されました。
 藤井寺駅のホームは旧駅のときから、上下線とも1本ずつのアイランド型ホームで、それ
ぞれ2線ずつ乗り場があります。これは、藤井寺駅が準急電車の停車駅であると同時に、急
行・特急電車の追い越し駅であるからです。また、阿部野橋駅発の普通電車のほとんどが藤
井寺行きで、上り電車は藤井寺駅始発となっているということもあります。藤井寺駅以遠は
準急電車が各駅停車となるので、普通電車はここまでなのです。このために、藤井寺駅には
出発待ち列車用の引上線が下り線の外側(北側)に設けられています。上り列車は引上線から
ポイントで下り線を越えて上り線ホームに入って行きます。斜め横断という感じですが、こ
れは、他の位置には引上線を造れるような場所がなかったからだと思われます。
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