柏羽藤環境事業組合 柏羽藤クリーンセンター
(かしはふじかんきょうじぎょうくみあい かしはふじクリーンセンター) |
所在地:大阪府柏原市円明町666番地
TEL : 072−976−3333(代)
大阪府羽曳野市川向27番地(クリーンピア21) 072−975−2580(クリーンピア21) |
交通:府道12号(堺大和高田線)・石川橋東詰交差点から石川右岸(東岸)堤防道路を南へ約1.8km
近鉄南大阪線・駒ヶ谷(こまがたに)駅から北へ約1km(西入口まで) 徒歩約15分
〃 ・古市(ふるいち)駅から東へ 石川・臥龍橋を渡って北へ
約1.8km(西入口まで) 徒歩約28分 |
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柏羽藤クリーンセンター(北から)
センター建物中央手前の小さい建物が、収集車の出入
りする計測ゲート。右側の建物は温水プール施設の「ク
リーンピア21」。センターとクリーンピア21の間の位置
が市の境界となっている。 |
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3市が共同で取り組む事業
藤井寺市には、隣接する他の市と事業組合をつくって共同で取り組んでいる事業がありま
す。消防、環境事業(主としてごみ処理)、学校給食の三つです。それぞれの事業ごとに法律
に基づいた一部事務組合を設立し運営しています。
ごみ処理事業を中心として設立されたのが「柏羽藤環境事業組合」です。この組合で運営す
るごみ処理の清掃工場が「柏羽藤クリーンセンター」です。柏羽藤」とは、柏原(かしわら)市・
羽曳野(はびきの)市・藤井寺市の3市のことで、この3市で設立した事業組合です。
現在の清掃工場・柏羽藤クリーンセンターは1992(平成4)年4月から稼働していますが、そ
の前には、もっと規模の小さい「碓井(うすい)焼却場」で、1972年10月完成の焼却炉2基が稼働
していました。この施設は現在の温水利用施設「クリーンピア21」の場所にありました。
焼却場ができた当時のこの場所の旧地名が「羽曳野市碓井(現川向(かわむかい))」だったので、こ
の名前だったのです。組合の名称も「柏原市羽曳野市藤井寺市清掃施設組合」というもので
した。1970(昭和45)年4月に、それまで羽曳野市・柏原市の2市だった組合に藤井寺市が加
入して、3市によるこの組合が発足しました。
それまで藤井寺市では、美陵町(みささぎちょう)時代からあった2カ所の焼却施設でごみ処理を行
っていました。津堂焼却場(津堂2丁目 処理能力8t/日)と国府焼却場(現船橋町給食センタ
ー南側処理能力30t/日)ですが、それ以前から続いていた人口増加によってごみ処理量が増大
しており、より大規模な処理施設が必要とされてきたのです。
当時の組合所在地は「羽曳野市碓井(後に川向)」でしたが、現在は「柏原市円明町(えんみょうち
ょう)」です。同じ敷地内にあるのに地区名も市も違うのは、これらの施設の敷地内に市の境界が
あるためなのです。クリーンセンターとクリーンピア21の間の敷地内道路が柏原市と羽曳野
市との境界となっています。3市の人口増加により焼却場の建て替えが予測されたので市の
境界を越えて、隣接する東側の土地が購入されたのでした。
この場所に清掃工場が建設されたのは、3市区域の中心部に近く、周囲に住宅地がほとん
ど無いという条件があったからです。現在、センターのすぐ東側の丘陵地には柏原市の中小
企業団地があります。
1日最大450tの焼却能力
クリーンセンターは、1日当たりの焼却能力150tの焼却炉が3基あり、最大450t/日の処
理能力を持っています。別に、粗大ごみの処理施設は、1日当たり50tの粗大ごみを粉砕す
ることができます。粉砕された粗大ごみは、可燃物・鉄・アルミなどに自動選別されます。
別棟の不燃物処理資源化施設もあり、資源ごみとして収集されたあき缶・あきビン類が選別
・分類され、リサイクル資源として活用されていきます。
いずれのごみについても、環境事業組合はごみ処理を事業としていて、ごみの収集は各市
の事業として行われています。したがって、ごみ収集のやり方は市によって異なっています。
センターの焼却炉には焼却熱を利用したボイラーが設置されており、発生した蒸気で運転
する蒸気タービン発電機が稼働しています。この発電機は1,800kwの発電能力があり、施設内
全体の電力需要をまかなっています。また、この蒸気を利用する場外余熱利用施設として、
「クリーンピア21」が旧焼却場の跡地に建設されました。
温水プール「クリーンピア21」
クリーンセンターの隣りにある「クリーンピア21」は、ごみ焼却熱の有効利用を目指した
施設として、クリーンセンター完成の後に建設されました。前方後円墳をモチーフとした建
物の中は、25mの温水プールを中心に幼児用プール、歩行プール、ジャグジーバスがありま
す。歩行プールやジャグジーバスはリハビリテーションの場ともなりました。
そのほかにも、トレーニングルーム、浴室、大広間、多目的室、和室、レストランなどが
あり、幼児から高齢者まで、年中利用できるプールとして多くの市民に利用されてきました。
残念ながら、施設の老朽化と利用者減少により、クリーンピア21は2023(令和5)年3月末
で惜しまれながら閉館となりました。
芝山衛生センター
柏羽藤環境事業組合には、もう一つ、し尿処理施設の「芝山衛生センター」があります。
藤井寺市には、美陵町時代の1963(昭和38)年に造られたし尿処理場「美陵浄苑」が小山7丁
目(元環境事業所・現市清掃課所在地)にありましたが、組合の衛生センターができてから廃
止されました。
3市の区域の下水道は、現在81.6〜87.5%(2019年度末)の普及率で、各市で公共下水道の
建設が続けられています。下水道の普及と共にし尿の処理量は減少していますが、完全普及
するまではし尿の回収・処理の事業が必要で、センターは現在も大切な働きをしています。 |
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